リンパ浮腫とは
リンパ液は血管と同様に全身をめぐるリンパ管の中を流れ、静脈で処理し切れなかったタンパク成分や水分を運搬します。このリンパ管によるリンパ液運搬システムが障害を受けると腕や脚の細胞の隙間に過剰なタンパク成分や水分が滞留してリンパ浮腫を生じます。
主な症状としては、腕や脚のむくみがほとんどですが、脚のむくみに伴って、下腹部や外陰部にも発症することもあります。
一次性リンパ浮腫と二次性リンパ浮腫
リンパ浮腫には、先天的なリンパ管発育不全など原因が明らかでない一次性リンパ浮腫と、乳がん・子宮がん・大腸がん・前立腺がんなどの外科手術や放射線治療、外傷などの後に生じる二次性リンパ浮腫があります。
二次性リンパ浮腫のむくみは術後すぐ生じる場合もあれば、数年してから発症する場合もあります。症状は腕や脚のむくみ、重圧感、だるさ等を感じ、症状はゆっくりと進行しますが適切な治療を受けない状態で放置したり、蜂窩織炎を繰り返すと象皮病にまで進行する場合もあります。
リンパ浮腫の治療
リンパ浮腫の治療については、超音波検査を使用し浮腫の進行度・治療期の分類や静脈性浮腫との区分などの診断を行うほか、心臓超音波検査やレントゲン検査、採血検査により内蔵疾患が原因の浮腫の検査・治療もおこなっています。
また、近隣の後藤学園付属マッサージ治療室と提携してマッサージ治療も可能となっております。